東京・池袋で高齢者が運転する乗用車が暴走した事故から7年となった19日、妻真菜さん(当時31歳)と長女莉子ちゃん(同3歳)を亡くした松永拓也さん(39)が、現場近くの慰霊碑で花を供えた。事故が起きた午後0時23分に合わせて、「愛してるよ。ありがとう。見守っていてね」と冥福を祈った。
慰霊碑の前で取材に応じた松永さんは事故からの7年間を「何とか2人の命を無駄にしたくないと生きてきた」と振り返り、「心が回復してきている実感もある一方で、つらくて会いたくて、押しつぶされそうな日もある。交通事故の理不尽さを味わえば味わうほど、こんな思いは誰もすべきじゃないと思う」と静かに語った。
一緒に献花した真菜さんの父、上原義教(よしのり)さん(68)は「悲しみ、苦しみは今も全然変わらない。この時期になるとあまり眠れない。いつも莉子と真菜のことを思って、2人の写真に声を掛けて過ごしている。(きょうは)沖縄から久しぶりに来たよと伝えた」と声を震わせ、涙ぐんだ。
事故は2019年4月19日、東京都豊島区の都道で発生。旧通商産業省工業技術院元院長、飯塚幸三元受刑者が運転する乗用車にはねられて、真菜さんと莉子ちゃんが死亡し、9人が重軽傷を負った。自動車運転処罰法違反(過失致死傷)で実刑判決が確定した飯塚元受刑者は24年10月、93歳で刑務所内で死亡した。【洪香】