全国51教委、教員採用1次試験で共通問題導入へ…関東と中国では見送り目立つ

2027年度に実施する教員採用の1次(筆記)試験について、全国の教育委員会の7割にあたる51教委が共通問題を導入することがわかった。来年5~7月の指定された3日間に試験を共同実施する。各教委の業務負担を軽減することで、より人物重視の選抜とし、優秀な人材獲得につなげる狙いがある。
30日に開かれる中央教育審議会(文部科学相の諮問機関)の専門部会で、共同実施に参加する51教委が公表される。
教員採用試験は都道府県や政令市など68教委が実施。このうち37道府県と13市、独自採用している大阪府豊能地区の各教委は来年の5月8日、6月12日、7月10日のいずれかで筆記試験を行う。対象は小中高校と特別支援学校の教員と養護教諭、栄養教諭。
共通問題は「教養試験」と「教科専門試験」があり、外部に作成を委託し、51教委で組織する協議会が点検する。全てマークシート式で、教養試験は40問程度、教科専門試験は1教科あたり25問程度とする。三つの試験日ごとに異なる問題を用意する。受験生は同一試験日の教委は併願できないが、別試験日の教委とは併願できる。
各教委の判断で、共通問題の改編や独自問題の追加が可能で、試験時間の増減もできる。
文科省によると、各教委はこれまで、作問や問題の確認作業の負担が重く、授業改善の指導や教員研修などが十分にできないなどの課題があった。共通問題の導入で、試験内容の質向上や、面接や実技を課す2次試験の充実などにつなげる狙いがある。受験生にとっても、試験対策の負担減となるため、教職志望者の裾野拡大も期待できる。
今回、関東地方と中国地方で、共同実施を見送る教委が目立った。関東では、募集定員や志願者数の多い東京都が参加せず、近隣の県や政令市でも見送りが相次いだ。人気の高い東京都と同日程で試験を行うことで、合格者の流出を防ぐ意図があるとみられる。