北越高校男子ソフトテニス部の生徒を乗せたマイクロバスが福島県郡山市の磐越自動車道で起こした死傷事故で、バスの手配を巡る同校とバス会社の説明が大きく食い違っている。学校側の求めに応じてレンタカーを予約したとする会社側の説明を校長が記者会見で全面否定し、事実関係が不透明なままとなっている。
経緯の説明を巡っては、バス会社「蒲原鉄道」(五泉市)の茂野一弘社長と営業担当者が6日夜、社内で会見したのに対し、同校は7日夜、保護者説明会の終了後に校内で開いた会見で灰野正宏校長が反論を繰り広げた。
灰野校長はまず、同社側が「貸し切りバスを使わずにレンタカーを使って送迎をしたい」と同部顧問から依頼されたと説明したことについて、「こうした発言はしていない」と主張した。
また、学校側としては同社のバスと運転手が手配されることを想定し、行き先と乗車人数、発着時間を営業担当者に伝えていたとし、「レンタカーや運転手の紹介をお願いするはずはない」と強調。「(学校の依頼と実際の手配に)大きな違いがあることは、私としては理解できない」と不快感を示した。
同社は貸し切りバス事業を行っているが、顧問に「安いものを探して」と頼まれ、レンタカーを手配したと説明する。灰野校長はこの点についても「事実ではない」と否定した。
この事故では、同部に所属する同校3年の男子生徒(17)が死亡している。
蒲原鉄道に福島県警の捜索が入った8日、茂野社長は報道陣の取材に応じた。だが、2日前の記者会見から一転し、バス手配の経緯に関しては口をつぐんだ。
茂野社長は「警察に話をしているところなので、細かいところは話をすることができなくなった。話ができる機会があったら話したい」と述べるにとどめた。
茂野社長によると、同校からの依頼を受けてバスの手配や運転手の紹介を行った営業担当者も、同県警から聞き取りを受けているという。
国土交通省北陸信越運輸局は8日、マイクロバスを貸し出した新潟市中央区のレンタカー店で聞き取り調査を行った。
同局によると、蒲原鉄道の営業担当者が自身の免許証を示してバスを借りたと説明していることを受け、契約内容などを確認した。
同店によると、営業担当者からは北越高校の代理人との説明を受け、バスを貸し出したという。