公務員へのカスハラ、人事院が認定3要件を提示「苦情すべてが該当するわけではない」

国家公務員への理不尽な要求など「カスタマーハラスメント(カスハラ)」を防ぐため、人事院が新たな規則を制定した。10月1日に施行し、各府省に対応を義務づける。事業者にカスハラ対策を課す改正労働施策総合推進法が同月施行されるのに合わせ、国家公務員の職場環境改善を図る。
新規則では、公務員へのカスハラと認定する要件を三つ示した。〈1〉行政サービスの利用者による言動〈2〉社会通念上許容される範囲を超える〈3〉職員の人格や尊厳、勤務環境が害される――をすべて満たす場合、カスハラと認める。各府省には職員への研修や部内規定の策定、相談体制の構築などを義務づける。
問題行為の具体例として、物を投げつけるといった「身体的な攻撃」のほか、土下座の強要やSNSへの職員のプライバシー情報の投稿など「精神的な攻撃」、同じ質問を繰り返すなど「執拗(しつよう)な言動」を挙げた。
市民のほか、事業者、報道機関、地方自治体、議員らが対象となる。人事院は「行政への苦情すべてがカスハラに該当するわけではない。認定は抑制的に行う」としている。