大阪市議会で27日に可決された「大阪都構想」の制度案を作る法定協議会の設置議案を巡っては、地域政党・大阪維新の会以外の主な会派が全て反対に回った。区割りなどの制度案作りに向け、6月にも具体的な議論がスタートする見通しだが、不参加を表明した会派もある。
27日の市議会本会議では、採決に先立ち、五つの会派が討論に臨んだ。維新は「『副首都』として力を発揮する上で、都構想は有力な選択肢だ」と主張した。一方、残る4会派は「過去2度の住民投票の結果を軽んじることは、民主主義の冒涜(ぼうとく)」「都構想の議論にかける予算は、物価高対策などに充てるべきだ」などと反論した。傍聴席では拍手とヤジが飛び交い、議長が制止する場面もあった。
横山英幸市長(日本維新の会副代表)は終了後、制度案作りについて記者団に「庁内や議会側と、区割りや事務分担について頻繁にコミュニケーションを取りながらイメージを固めていきたい」と述べた。
法定協は知事・市長と府議・市議の計20人の委員で構成され、人数配分は府・市両議会で決める。現在の両議会の会派構成を基にすると、維新の委員は知事・市長を加えて計13人となり、維新単独で制度案をとりまとめることが可能となる。
市議会で第2会派の公明党は2020年の住民投票で都構想に賛成していたが、今回は「過去2回の住民投票で民意は示されている」と反対の立場だ。市議団の西徳人幹事長は27日、法定協について「規約では協定書(制度案)の作成を担うと明記されており、(参加して)反対の立場を貫くことは矛盾する」と述べ、参加に否定的な考えを示した。府議団と協議し、最終的に参加するかどうかを決めるという。
第3会派「自民党・市民クラブ」の森山禎久幹事長は「(都構想の)設計図を作ること自体に反対の立場なので、参加はしない」と不参加を明言した。
吉村洋文知事(維新代表)は27日の記者会見で「反対であれば、その理由などを協議会の場で議論をして戦わせ、中身を有権者にしっかり見てもらうことが重要だ。反対だから出席しないのは、職務放棄だと思う」と語った。
市議会で可決された法定協の設置議案には、維新が今国会での成立を目指す「副首都構想」の関連法案についての付帯決議がつけられた。副首都の指定を受けるための申請が可能になれば、速やかに対応するよう求める内容だ。
関連法案の骨子案では、〈1〉政令市を廃止して特別区を設置(大阪都構想)〈2〉道府県と政令市の「連携協約」――のどちらかを満たす必要があるとされた。吉村氏は〈1〉を目指しているが、〈2〉の方が早く指定を受けられるとの見方があり、維新内には「他都市に先を越されないため、連携協約による指定も検討するべきだ」との意見がある。