「つらい気持ちに変わりはない」判決受けて被害者の父親が心境語る【知床沖観光船沈没事故】桂田精一被告の態度や表情に落胆

4年前、北海道・知床半島沖で26人が犠牲となった観光船の沈没事故の裁判で、釧路地裁は17日、運航会社社長の桂田精一被告(62)に禁錮5年の実刑判決を言い渡しました。 これを受けて、被害者の父親が取材に応じ、「つらい気持ちに変わりはありません」と胸の内を語りました。
この裁判は2022年4月、知床半島沖で観光船が沈没し、乗客乗員26人が死亡・行方不明となった事故で、運航会社社長で安全統括管理者でもあった桂田精一被告が業務上過失致死の罪に問われていたものです。
裁判の争点は桂田被告が事故を予見できたかどうかで、釧路地裁の水越壮夫裁判長は17日、「安全な運航に支障をきたすことが予見できた」「反省の弁や謝罪をしているが、いずれも表面的で真摯に受け止められなく、禁錮刑の上限が適正と言える」などとして、桂田被告に禁錮5年の判決を言い渡しました。
閉廷後、いまも行方がわかっていない小柳宝大(こやなぎ・みちお)さんの父親が取材に応じ、判決を聞いた心境を語りました。
小柳宝大さんの父親のコメント
ついに上限いっぱいの判決が下ったなと。安堵感と、以前から思っていたのですが、5年というのは短すぎるなという、そういう悲しい気持ちの両面を持っています。
(事故から)4年が過ぎて、今現在5年目ですけど、私からしたら事故がつい最近みたい、精神的にもつらい気持ちというのは変わりません。そんなに経ったのかという気持ちを持っています。
宝大も安心したかなと思いますね。(裁判が)続くのであれば、これからも通って、最後まで見届けたいなと思います。
(桂田被告は)目を開けたままで前を向いて、判決を言い渡されたときも無表情でした。私はもうちょっと変化があるかなと思ったけど、残念な気持ちになりました。
裁判長が「被害者および被害者の家族の気持ちは考えると、これは重たいですよ」と。そのときに桂田(被告)が何回もうなずきはしていたけど、目を瞑ったり開けたり、体を前後にゆする、そういう動作をしてましたから、やっぱり変わらないなって。悲しい気持ちがありますね。
いろんな規則関係だけをしっかりやっても、本質的なところを変えないと無理かなと思うんです。危機意識、客を乗せて走るという、それをまず第一番に考えてもらいたいです。そうしないと安心してみんな乗れませんから。それは強く思います。
言い渡された禁錮5年に何も感じてないのかなと、そういう気持ちを持ちました。
覚悟していたのもあるかもしれませんけど、残念です。
桂田被告は即日控訴
桂田被告側は、船の沈没はハッチの不具合で起きたなどとして無罪を主張していて、その後の取材で即日控訴したことがわかりました。