東京電力福島第1原発事故による福島県大熊町の帰還困難区域で、帰還意向がある住民の家屋や周辺などに設定された「特定帰還居住区域」について、町は22日、避難指示解除に向け、一部地域の立ち入り規制を緩和した。町内の規制緩和は初めて。
降りしきる雨の中で午前9時過ぎ、「ゲート開放」の号令とともに道路上のバリケードが開かれた。立ち入り制限を示す黄色の立て看板も取り外され、自由に通行できるようになった。トラックが通行証なしで通過していく様子も見られた。
町によると、対象は除染が進み放射線量の低減が確認された5行政区の一部地域で、約180世帯、計199ヘクタール。これまで立ち入りの際に求められていた通行証の申請と携帯が不要になる。希望者は、帰還の準備をするため夜間に区域内の家屋で寝泊まりすることも可能となる。
同区域は2023年6月施行の改正福島復興再生特別措置法で導入され、20年代に希望者が帰還できるよう、住宅周辺や生活圏などの除染が進められている。大熊町ではこれまで10行政区約570ヘクタールで設定された。