29日午前5時10分頃、京都市下京区の近鉄京都駅構内で、京都発橿原神宮前行きの普通電車(4両編成)が脱線した。乗客約30人と乗員にけがはなかった。近鉄によると、同日の始発電車で、発車直後に脱線。係員が乗客を徒歩で京都駅のホームまで誘導した。国の運輸安全委員会は鉄道事故調査官2人を派遣し、事故原因を調べる。
現場は、京都駅のホームから約200メートル西のカーブ付近で、近鉄によると、線路が分岐するポイントがあり、2両目と3両目が脱線した。車両は2024年10月に運行を始めた新型車両。近鉄は、運行前の点検では、異常はなかったとしている。
事故の影響で京都―上鳥羽口間の上下線で運転を見合わせており、午前11時現在、再開のめどは立っていない。京都と奈良方面などを結ぶ特急も運休している。近鉄は他の鉄道会社が実施する振り替え輸送の利用を呼びかけている。
この日午前、現場では近鉄の係員が脱線車両や付近の線路を見て回り、写真を撮っていた。
先頭車両に乗っていた京都府木津川市の大学1年の男性(18)によると、出発直後、加速し始めたところで「ガリッ」という音がし、何かに乗り上げたように感じたという。「車両点検を行う」と説明が行われた後、乗員の誘導ではしごを使って電車から降り、線路上を歩いて京都駅のホームに移動した。
男性は、「何が起きているのか分からず、率直にびっくりした。なんでこんなことが起きたか解明してほしい」と語った。
京都駅では、駅の利用者らが改札前で駅員に状況を尋ねる姿が見られた。
通学で利用しているという京都府大山崎町の専門学校生の女性(19)は「学校の講義開始には間に合わない。とりあえず待つしかない」と話した。京都市山科区の会社員男性(44)は「地下鉄に乗るか、歩くか、他の手段を考えます」と話していた。