自社の赤字続きを粉飾、政投銀から融資金11億円詐取の疑い…素材メーカー元代表取締役を逮捕

決算を粉飾して日本政策投資銀行(東京)から融資金11億円を詐取したとして、警視庁は3日、素材メーカー「環境経営総合研究所」(破産)元代表取締役で、東京都世田谷区代沢、松下敬通容疑者(71)を詐欺容疑で逮捕したと発表した。決算書の粉飾は約20年間行われていたといい、同庁は、だまし取った金を同社の運転資金にあてていたとみている。
発表によると、松下容疑者は、同社の代表取締役だった2023年11月~24年1月、同行に対し、同社が良好な経営状態と装い、虚偽の財務状況を記載した決算書を示すなどし、11億円を融資させてだまし取った疑い。逮捕は1日。
松下容疑者は、同社が赤字続きだったにもかかわらず、架空の売掛金を計上し、年間の売上高を実際の数十倍に水増しした決算書を作成していた。融資を受けるため、同社製品の生産ラインを増設するとのうその申告を行い、導入予定の機械名を記した偽造の見積書も提出していたという。
松下容疑者が24年7月に同行に申告し、発覚した。同庁は22年以降、同行から不正に計約21億円の融資を受けたほか、同行に株式の取得代金として計約26億円の出資をさせたとみている。
信用調査会社などによると、同社は1996年に設立され、プラスチックの代替品となる合成樹脂素材の製造で注目され、21年度には環境省の表彰も受けた。粉飾決算の発覚後、25年3月に東京地裁から破産手続きの開始決定を受けた。