中東情勢の緊迫化でさまざまな原材料が不足する中、三重県内の医療機関でも手袋や注射器・針といった材料・消耗品(医療物資)が不足し、調達に苦慮していることが、県内の医師・歯科医師約1700人で構成する県保険医協会の緊急アンケートで分かった。協会が2日、発表した。
アンケートは、供給不足や価格高騰が現場にどのような影響を与えているかを把握するため5月25日~6月8日に実施。医科会員に623件、歯科会員に353件のファクスを送り、医科から114件(診療所106、病院8)、歯科から59件(全て診療所)の回答を得た。
医科では、10の医療物資(その他含む)のうち、手袋の在庫状況が「不足」「不足気味」などとする回答が66件に上り、「十分ある」の48件を上回った。注射器・針とマスクの不足を訴える回答も4割を超えた。
供給状況の設問では、「通常通り」という回答が半数を超えた材料・消耗品は一つもなく、特に手袋を以前と変わらず調達できているとの回答は19件しかなかった。ほとんどの医療物資が値上がりしており、これも手袋の上昇が目立った。
また歯科では、在庫が「十分ある」という回答が半数を超えた医療物資(全6項目)は一つもなく、特に麻酔薬・針と手袋が不足していた。手袋が「通常通り入荷」しているという回答は1件しかなく、麻酔薬・針も5件にとどまった。
宮崎智徳会長は「現場では先行きを不安視する声が多い。診察を制限するなどの影響が出てから対策を講じるのでは遅い」と危機感を募らせている。
協会は2日、県や高市早苗首相らに、医療物品の割り当て増や財政的な支援を求める要望書を提出した。【長谷山寧音】