大阪府寝屋川市で9日、市内の空き家の所有者に新たな税負担を求める、いわゆる「空き家税」を導入する条例案が市議会で可決されました。市内全域の空き家を対象とした法定外普通税の導入は全国で初めてです。
寝屋川市では現在、誰も住んでおらず、賃貸や売買にも出されていない空き家が約6400戸あるとされ、年々増加する空き家が地域の防災や防犯、景観の悪化などにつながると懸念されています。
市が導入する「空き家流通促進税」は、こうした『市場に流通していない空き家』の所有者に新たな税を課し、売却や賃貸など有効活用を促すのが狙いです。市は「空き家を持ち続けるコスト」を明確にすることで、住宅市場への流通を後押ししたい考えです。
新たな税は固定資産税とは別に課税されます。税額は、家屋の固定資産税額を基に算出する「家屋割」と、土地の固定資産税額や敷地面積などから算出する「家屋立地割」を合算し、いずれも税率35%を乗じて計算します。
市の試算では、木造2階建ての戸建て住宅では年間約2万4800円、鉄筋コンクリート造マンションの一室では年間約3万6000円の負担になるケースが示されています。
市は年間約1億3000万円の税収を見込んでいて、空き家対策や利活用の促進などに充てる方針です。
条例の施行には今後、国との協議や総務大臣の同意などの手続きを経る必要がありますが、市は早ければ2029年度から課税を始めたいとしています。
人口減少が進み、全国的に空き家の増加が社会問題となるなか、全国初となる寝屋川市の取り組みが、今後ほかの自治体に広がるかどうかも注目されます。