東京都新宿区高田馬場の路上で昨年3月、ライブ配信していた佐藤愛里さん=当時(22)=を刺殺したとして、殺人罪などに問われた高野健一被告(44)の裁判員裁判の公判が10日、東京地裁(井戸俊一裁判長)であった。検察側は「強固な殺意に基づく極めて残虐な犯行」として懲役20年を求刑。弁護側は懲役9年が相当と主張し、結審した。判決は15日に言い渡される。
検察側は論告で、貸した金を返してもらえず、だまされたと感じた高野被告が恨みを募らせ、佐藤さんを一方的に突き刺し55カ所の傷を負わせたと指摘。襲撃後には血だらけの姿を配信し、「まだ動くんだ」と言って頭部を蹴るなどしており、「尊厳を踏みにじった」と非難した。
弁護側は最終弁論で、民事訴訟を起こしても貸していた約250万円が返済されず、「困窮して自ら死を意識するほど追い詰められていた」と訴えた。
高野被告は最終意見陳述で「間違った考えで命を奪ってしまい、本当に申し訳ありませんでした」と謝罪した。
起訴状によると、高野被告は昨年3月11日、高田馬場の路上で佐藤さんの顔や胸などをナイフで複数回突き刺して殺害したなどとされる。 [時事通信社]