〈 《奈良・母娘の死体遺棄》「不倫なんて信じられない」“卒アル入手”今北享宏容疑者(37)の中学時代の写真【卒アルに綴ったメッセージは…】 〉から続く
「今北と池田さんの関係について、私が知っていることをすべてお話しします」
奈良県の山中で2人の女性の遺体が発見された事件。今北享宏容疑者(37)の同僚が「週刊文春」の取材に口を開いた。
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現場となった奈良市にある名張川の近くでは、2人の遺体が見つかった。1人の身元は三重県伊賀市に住む池田園美さん(44)と特定され、もう1人は娘の莉園さん(20)とみられている。
社会部記者が解説する。
「4月14日に娘の莉園さんが通う大学から所在不明との通報があり、5月13日には伊賀市役所から母の園美さんの安否確認があり捜査を開始。2月10日以降、消息を絶っていたことが、その後の捜査で判明しました。そして7月17日、警察は奈良市に住む今北容疑者を死体遺棄の容疑で逮捕。被害者の池田園美さんとは不倫関係にあったと見ています」
被害者は近隣住民との付き合いはほとんどなかった
池田さん母娘が住んでいた自宅は住宅が10数戸密集している区画だ。しかし、近隣住民との付き合いはほとんどなかった。
「ほとんど顔を合わせることもなく、事情はまったく分かりません。一度、地域の役員への就任を断られてからは回覧板も回さなくなりました。ゴミも別で出していたんじゃないかな」(近隣住民)
別の住民は「付き合いはありませんが、たまに外出する姿を見かけると、どうやら足が悪かったようです」と語るものの、園美さんは無職でもあり、どのような生活を送っていたのか把握する関係者は少ない。
週末は鈴鹿でバイク関連のイベントへ
一方の今北容疑者について、前出の社会部記者はこう語る。
「奈良市の一軒家で、妻と子どもと共に暮らしており、伊賀市にある会社に勤めていました。愛想がよく非常に社交性のあるタイプだったそうです」
今北容疑者が働いていたのは、伊賀市内にあるココカラファイングループの福祉関連会社だ。冒頭の同僚社員が話す。
「私と今北が働いている会社は、要介護認定を受けた方に対し、介護保険制度を使ったサービスを提供しています。具体的には、要介護認定の方の自宅を訪問して相談を受け、歩行器や介護ベッド、車椅子などの福祉用具を貸し出したり、階段に手すりなどを付ける住宅改修の支援などを行ったりしています。今北は営業職として、サービスの利用者から直接相談を受ける仕事をしていました」
今北容疑者は主任の肩書を持ち、福祉用具専門相談員や福祉住環境コーディネーター2級の資格なども取得していた。残業をいとわずに働く一方、趣味のバイクも大切にしていたという。
「週末は鈴鹿サーキットなどに行って、仲間と共にバイク関連のイベントを楽しんでいたようです」(同前)
今北容疑者の“顧客”だった園美さん
今北容疑者と園美さんは不倫関係にあったとされるが、それぞれ奈良市と伊賀市に暮らす2人がどのように出会い、関係を深めたのかは明らかになっていなかった。
この同僚社員によれば、園美さんは今北容疑者の“顧客”だったという。
「今北と園美さんは、弊社の担当者と利用者という関係でした。園美さんには身体的な疾患があり、要介護認定を受けていたようで、今北が自宅を訪問したことが、2人の出会いでした。営業は利用者の自宅を訪問して要望を聞き取ることが仕事ですから、何度も会う機会があったはず。そうして関係を深めていったのだと思います」
近隣住民との関係が希薄だった池田さんにとって、今北容疑者は数少ない頼れる相手だったのだろう。結果として不倫関係へと発展していった。
他方、今北容疑者の“女性好き”は社内でも有名だったという。
「今北が入社したのは6~7年前で、最初は福祉用具のメンテナンス部門にいました。利用者から返却された福祉用具をクリーニングして各事業所に配送するのが仕事。それぞれの事業所で若い女性従業員と連絡先をよく交換していたそうで、女性好きな面は否めない。社交的で、可愛げのある顔をしていますから、営業職に移った後も利用者からはウケがよく、人気があった」(同前)
実際に今北容疑者が担当した別の利用者は「愛想が良くて、とてもいい人だった」と話す。
事件後、今北容疑者に“異変”が……
しかし、犯行が行われたとされる2月以降、今北容疑者の言動に社内では違和感が広がっていた。
「子どもが3人いましたから、それまでは『稼ぎたい、稼ぎたい』と言って熱心に働いていました。ところが、2月中旬頃になると、突然、『会社を辞めるかもしれない』と言い出したんです。理由は、営業として残業が多かったため、『嫁から、帰りが遅いと文句を言われて』ということでした。部署異動も希望していたようですが、残業が少なくなれば収入も減る。あんなに稼ぎたいと言っていたのに、どうしたんだろうと違和感を持っていました」(同前)
さらに、事件の発覚を遅らせるような動きもしていた。
「今北の要望を受けて、実際に7月からは担当を減らし、ゆくゆくは営業職から離れる方針で会社も調整していました。ところが、被害者の池田さんを含む事業所の担当は『ここだけはやらせてください』と言って、頑なに手放しませんでした。いま考えたら、別の担当者に代わった場合、池田さんの“異変”に気付くのを恐れたがゆえの行動だったように思えます」(同前)
この同僚によれば、7月13日まで出勤していた今北容疑者は、7月14日から音信不通になったという。14日は、警察の取り調べが始まった日である。警察発表によれば16日に犯行を自供し、翌17日に遺体が発見されている。
同僚社員が嘆息する。
「今北が遺体の発見を遅らせることができたのは、会社が彼のわがままを聞き入れて、池田さんを含む事業所の担当を代えなかったことが要因のひとつ。会社の管理体制が甘かったと言える点はあると思います」
今北容疑者の犯行動機については、いまだ明らかにされていない。交際相手の死体を遺棄した日に何があったのか。全容解明が求められる。
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(「週刊文春」編集部/週刊文春 電子版オリジナル)