原人も現代人と同じように大変な育児をしていたのかも―。ジャワ原人の化石で現代人に特有の「頭の骨のゆがみ」を発見したとの研究結果を、東大などのチームが29日、英科学誌に発表した。現生人類は脳の大型化に伴い未成熟なまま出生するようになったとされるが、原人も未熟な状態の赤ちゃんを出産していた可能性があり、進化解明の鍵となりそうだ。
人類の乳児は他の霊長類に比べて未熟な期間が長く、首が据わらず頭の骨も柔らかい。そのため寝かす際に向き癖があると、頭骨がゆがむ「変形性斜頭症」が生じることがある。
チームは、ゴリラなどの類人猿約千頭と、現代人の乳児を含む約500人の頭骨で垂直と水平方向の非対称の程度を測定。その結果、類人猿に比べて現代人はゆがみが大きかった。
さらに原人6人の化石を解析。約11万年前と年代不詳のジャワ原人2人と、約6万年前のフロレス原人1人で、生前に生じたとみられる現代人と同程度の強いゆがみが確認された。共通祖先から推定すると、約100万年前には、現代人と同様に未熟な状態で出産していた可能性がある。