炎天下、片付け追われる=「恩返し」能登被災者駆け付け―休日利用の支援も・震度7の氷川町

震度7の揺れを観測した熊本県氷川町では炎天下の中、住民らが被災した自宅などの片付けに追われた。米農家の森下好寛さん(50)は、全壊した木造倉庫の下敷きになっている農業機械を運び出すため、屋根に上って瓦を取り除いていた。「収穫が2カ月後に迫っているので、早く修理に出したい」と語る。
作業には、森下さんから米作りを教わり、2024年1月の能登半島地震に遭った石川県七尾市の農家森賢太さん(38)が駆け付けた。氷川町に着いた先月31日には紙コップやウエットティッシュなどの支援物資を届けたという。「能登地震でいろんな人から助けてもらった。恩返しすることで元気になってもらいたい」と力を込めた。
避難所になった町立竜北西部小学校では、たらいに張った氷で冷やされた水や麦茶のペットボトルが配られた。「在宅避難」をする30代女性は「冷えた飲み物を受け取ったのは初めて」と声を弾ませた。
同町ではこれまでに全半壊など計1261戸の住宅被害が確認されている。倒壊家屋が目立つエリアに住む公務員奥村知明さん(59)は、自宅で妻や次女らと家財道具を運び出したりタンスを整理したりしていた。
段ボール箱に家財を詰め込んでいた長男健太さん(28)は先月30日から会社を休んで滋賀県から帰省したといい、「着いた時は現実感がなかった。取りあえずやれることをやらないと」と前を向く。いとこの橋本恵さん(49)も佐賀市から駆け付けた。「小さい頃から夏休みになると遊びに来ていた。みんな助かってよかった」とほっとした様子で、凍らせたスポーツ飲料などを渡した。 [時事通信社]