「ノネコ」→「イエネコ」案、異例の撤回 外来種リスト改定巡り

環境省と農林水産省は7日、生態系に影響を及ぼす恐れがある外来種をまとめた「生態系被害防止外来種リスト」の改定案を有識者検討会に示し、大筋で了承された。従来リストにあった、野生化したネコのみを指す「ノネコ」の表記を、ネコ全般を示す種名の「イエネコ」に改める方針を当初示していたが、愛護団体などから反対が相次いだため撤回し、従来表記を続けることになった。
リストは国内外に由来する外来種の対策を進めるため2015年に作成。外来生物法で輸入や飼育などが禁止される「特定外来生物」に加え、規制対象外でも生態系や農作物などに被害を及ぼしうる種を広く選定している。改定は今回が初めてで、掲載種は429種から約170種増える。
屋外にいるネコは他の動物を食べたり、感染症を媒介したりする恐れがある。希少種への被害が出ている鹿児島県・奄美大島などでは山林でノネコが捕獲されている。ただし、一時的に外にいる飼い猫や、人に依存して生活する野良猫などと区別が付きにくい。
そこで環境省は4月、飼い猫の屋内飼育や野良猫の不妊・去勢手術などとセットで防除の重要性を普及するため、「ノネコ」としてきたリスト上の表記を「イエネコ」に改める案を示し、意見を公募した。だが、公募終了後に愛護団体などから「飼い猫や野良猫が安易に捕獲される恐れがある」などと反対が続出。石原宏高環境相が再検討を指示していた。【高橋由衣】