被爆者の全国組織「日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)」は10日、結成70年を迎えた。代表委員らが長崎市で記者会見し、「被爆者が願い続けてきた『核兵器も戦争もない人間社会』を築くのは、世界の市民ひとりひとり。私たちは残されたいのちの限り訴え続ける」との声明を発表した。
声明では、高市早苗政権を「非核三原則や憲法を十分な議論もなしに変えようとしている」と批判。「被爆国の歴史的責任」として核兵器禁止条約への署名、批准を日本政府に求めた。
田中重光代表委員(85)は会見で「核兵器は戦争があって落とされた。だから戦争はしてはいけないんだと、もっともっと広く訴えたい」と述べ、事務局次長の児玉三智子さん(88)は「証言をしていくことは今生きている被爆者の責任。継承の問題が重要な中で、命ある限り証言を続けていきたい」と語った。
日本被団協は1956年8月10日、長崎市であった第2回原水爆禁止世界大会で「私たちは自らを救うとともに、私たちの体験をとおして人類の危機を救おう」と決意表明して結成し、核兵器廃絶と原爆被害への国家補償を求めて運動。自らの体験から被爆の実相を訴え「核のタブーの確立に貢献した」として、2024年12月にノーベル平和賞を受賞した。【尾形有菜】