【癒着】「最低金額わかるでしょ」当選12回の87歳ベテラン市議が入札情報を要求

地球岬などの雄大な自然景観や、日本夜景遺産にも選ばれた工場夜景などで知られる、北海道室蘭市。今、この場所で、ある市議会議員が注目を浴びています。
(北海道室蘭市・羽立秀光市議)
「あんまり有名になったら困るんだよ」
当選12回の大ベテラン、羽立秀光市議(87)。一体なぜ、地方の市議会議員が全国的に有名になっているのかというと、工事の入札情報を市の職員から聞き出そうとしたのです。
これは2025年7月にそのやり取りを記録した音声データです。
(羽立市議)
「体育館の解体の金額をやっているんだけどさ、最低金額を出しているんだよ、今、何とか欲しいからさ」
(市の職員)
「金額は分からないですよ」
(羽立市議)
「最低金額は分かるでしょ」
(市の職員)
「いやいや、分からないです。それは分からないですよ」
羽立市議が聞き出そうとした体育館解体の最低金額というのは、公共工事などで地方自治体が業者を募集する際、一番安い予算で見積もりを出した業者に依頼するのですが、安すぎる予算だと工事の手抜きや品質低下が懸念されるため、予定価格のほかに最低制限価格が設定されます。
入札した中で一番安い予算の見積もりを出し、かつ最低制限価格を超えている業者が選ばれるのです。つまり、最低制限価格さえ知ることができれば、ほぼ確実に落札することができてしまうため、予定価格とともに非公表となっています。もし工事の入札に関する情報を聞き出して入手した場合、その人物はもちろん、漏えいした市職員も逮捕のおそれがあります。
それにもかかわらず、2026年に入ってからも…。
(羽立市議)
「市民会館の入札あるでしょ。何件くらい来ているの?」
(市の職員)
「入札の情報なので、それはちょっとまずいと思いますね」
(羽立市議)
「金額も出したんだ。1億6000万ぐらいになったんだけどさ、消費税抜いてね。大体これぐらいかなと思ったんだけど、それも全然? 概算でいいからとってほしいんだが」
(市の職員)
「我々も予定価格であるとか、工事の価格ってあんまりわからない」
複数の市職員に対し、入札情報を聞き出していたのです。室蘭市によると、2025年7月から合わせて3件の入札情報を市の職員から聞き出そうとしたという羽立市議。職員を犯罪に巻き込みかねない極めて悪質な行為だとして、市は7月、市議会に抗議文を提出しています。
(北海道室蘭市・早川昇三市議)
「議員の立場を利用して、入札価格を確認するっていう行為は、決してやってはいけない行為で。議会としてもしっかり対応してまいりたい」
8月5日、議会運営委員会で発言を求められた羽立市議は「機密情報であったなら取り返しのつかないことになりました。誠に申し訳ありませんでした」といいました。
一体なぜ羽立市議は工事の入札情報を知りたがっていたのでしょうか。
羽立市議が情報を聞き出そうとした入札の工事には、羽立市議の関連企業が入札を検討していたということです。市議会は羽立市議への議員辞職勧告決議案を提出する方向で対応を協議しているとのことです。
(読売テレビ「情報ライブ ミヤネ屋」2026年8月7日放送)