大阪パチンコ店放火殺人で死刑執行、公判では絞首刑の是非も争点に…高見死刑囚の元同僚「悲しさあるが罪の大きさ考えると仕方ない」

パチンコ店でガソリンがまかれ、5人の命が奪われた凄惨(せいさん)な事件から17年。高見素直死刑囚(58)の刑が21日、執行された。高見死刑囚の知人は「悲しさもあるが、罪の大きさを考えると仕方ない」と語った。
高見死刑囚は2009年7月5日夕、大阪市此花区のパチンコ店内にガソリンをまいて放火し、客らを殺傷したとして、同6日に逮捕された。
11年9~10月、大阪地裁で1審の裁判員裁判が行われた。高見死刑囚は起訴事実を認め、刑事責任能力の程度が争点となった。
高見死刑囚は被告人質問で、遺族から「自分の罪をどう思うのか」と質問され、「死刑になるのは当然。怖くない」と答えた。「生きていたいか」との問いには、「今は生きることに執着していない」と発言。「亡くなり、けがをされた方には申し訳ない」とも語っていた。
確定判決では、仕事を辞めた後、就職活動がうまくいかないことなどで生活に行き詰まりを感じていたと指摘。完全責任能力を認めた一方、精神疾患による妄想をきっかけに無差別殺人を計画したとした。
高見死刑囚が勤めていた職場で同僚だった男性(54)は「穏やかな人で親しくしていたが、事件直前は精神的に追い詰められているようだった。今も何か支えられなかったかと後悔がある。死刑執行を知り、悲しさもあるが、起こした事件の大きさを考えると、仕方ないとも思う」と話した。
高見死刑囚の公判では、絞首刑が、残虐な刑罰を禁じる憲法に違反するかどうかも争点となり、確定判決では、合憲とされた。