8年前、当時中学3年生の男子生徒が担任教諭から個別指導を受けたあと自殺し、遺族が損害賠償を求めて鹿児島市を訴えた裁判です。
鹿児島地裁は「正当な指導の範囲を超えて違法」とした一方、「自殺は予見できなかった」として遺族側の主張を退けました。
男子生徒は、鹿児島市の公立中学校に通っていた2018年9月3日、夏休みの宿題を提出できなかったことで担任の女性教諭から個別指導を受けた後、自宅で自殺しました。
第三者による調査委員会「個別指導が自殺の引き金になったとみられる」と認定
市教委が設置した第三者による調査委員会は、教諭が普段から大声で怒鳴るなどの指導を行っており、「個別指導が自殺の引き金になったとみられる」と認定しました。
母親ら遺族は2023年12月、「教諭や当時の校長は過剰な叱責で息子を追い詰めることが予見できた」などとして、鹿児島市に対しておよそ6580万円の損害賠償を求めて提訴していました。
自殺した男子生徒の母親「『あなたは悪くないよ』とただ言ってあげたい」
鹿児島地裁の前原栄智裁判長はきょう26日、「正当な指導の範囲を超えて違法で指導をきっかけに自死に至った」と指摘した一方、「予見可能性は認められない」として、指導に対する慰謝料など鹿児島市に対し、33万円の支払いを命じました。
(自殺した男子生徒の母親)「判決は望んだものではなかった。(息子に)『あなたは悪くないよ』とただ言ってあげたい」
遺族側は判決を不服として、福岡高裁宮崎支部に控訴する方針です。
鹿児島市教育委員会はMBCの取材に対し、「判決内容を精査し、今後の対応を検討する」とコメントしています。