自民党福岡県連は27日、福岡市内で総務会を開き、県議会での金銭授受疑惑への対応を巡って会長を辞任した松本国寛県議の後任に古賀篤衆院議員(54)(福岡3区)の就任を決めた。国会議員の会長は11年ぶりで、古賀氏は県議中心だった役員体制を一新。来春の県議選の公認作業の過程で、疑惑の調査も行う考えを示した。(手嶋由梨、前田敏宏)
県議は「役員の3分の2」→2人だけに
県連会長は、「県議会のドン」とされた蔵内勇夫前議長が就任した2015年以降、県議の「指定席」となっていた。役員63人のうち約3分の2を県議が占め、幹事長や総務会長ら要の役職は県議が就いていた。
会長交代に伴い、幹事長に伊藤嘉人・福岡市議、総務会長には戸町武弘・北九州市議が就任。副会長は7人で、国会議員からは古賀氏と当選同期の井上貴博(同1区)、鬼木誠(同2区)、宮内秀樹(同4区)、藤丸敏(同7区)の4氏が選ばれた。運営の中心となる執行部会11人のうち、県議は政調会長の江頭祥一氏、副会長の渡辺勝将氏の2人だけとなった。
総務会終了後、記者会見した古賀氏は「非常に厳しい状況だからこそ、一丸となってこの難局に向かっていく必要がある」と強調。役職者の県議が少なくなったことについては「県議団と県連の距離感を整理した」とし、「県連として(県議団を)チェックし、必要であれば報告を求めていく」と述べた。
今後の優先事項として、来春に迫る統一地方選を挙げた。現職県議の公認を判断する過程で、一連の疑惑を調べると説明。県議会の第三者委員会は設置されたばかりで、公認作業に間に合わないことも予想され、「(第三者委の)スケジュールを確認しつつ、どのような基準で公認を出すか最終的には県連で決めたい」とした。
一方、疑惑に関係が薄いとされる当選1、2回の県議についても「厳しい選挙になる。その覚悟も含めて確認する」と強調した。
旧岸田派・古賀篤氏に白羽の矢
新会長の古賀篤氏は財務官僚を経て、2012年の衆院選で初当選し、現在6期目。厚生労働副大臣や内閣府副大臣を歴任し、松山政司参院議員会長(参院福岡)と同じ旧岸田派に所属していた。
会長選では、今月14日に麻生副総裁(衆院福岡8区)や、旧二階派で党内グループを率いる武田良太・元総務相(同11区)ら県選出国会議員が党本部で協議し、候補を一本化することで合意した。その際、元県議で麻生派の井上貴博氏らがいる中で、県議出身や会長経験者を避けるべきとの意見があり、古賀氏に白羽の矢が立った。関係者によると、調整役は松山氏が担ったという。
古賀氏の推薦人には、県連所属の国会議員14人全員が名を連ねた。古賀氏は記者会見で「かつて立場が違ったことはあったが、有事において一枚岩になろうとの話をした。全員一致して推挙していただいた」と述べた。