「姿を想像するのがつらい」 横田めぐみさん、5日で62歳 母の早紀江さんが切実な思い

13歳だった昭和52年に北朝鮮に拉致された横田めぐみさん(61)が5日で62歳の誕生日を迎えるのを前に、母の早紀江さん(90)が1日、自宅のある川崎市内で取材に応じた。「これだけ頑張っても何も分からず、声を聴くこともできない」といらだちを示した上で、離れ離れになってから半世紀近い月日が経過したことも念頭に、「(今のめぐみさんの姿を)想像するのがつらい」と肩を落とした。
めぐみさんの弟で、家族会代表の拓也さん(58)や、田口八重子さん(71)=拉致当時(22)=の長男、飯塚耕一郎さん(49)らが9月に訪米。米政府関係者らと面会し、被害者救出に向けた協力の意向を確認した。
同時期に行われた日米首脳会談では、高市早苗首相がトランプ米大統領から拉致問題の即時解決について、「全面的な支持を得ることができた」と明らかにしていた。
早紀江さんはこの日、一連の訪米を前向きに評価。拓也さんが面会者らに示した、めぐみさんが手編みしたマフラーに言及し、「(めぐみさんが)『教えてちょうだい』と言ってきたので簡単な編み方を教えたら、『面白いね』って。それで、どんどん長くなっちゃった」と振り返った。
完成は、昭和52年11月15日にめぐみさんが北朝鮮に拉致される少し前の時期で、実際にめぐみさんが身につけたのは1回きりだったという。
誕生時、「こんなに重いのか」と驚きながらめぐみさんを初めて抱いたときのぬくもりは、忘れたことがない。ただ、以前は誕生日にケーキを用意していたが、このところはやめた。「形だけのことをしても、むなしくて耐えられなくなる」からだ。
今年の誕生日も帰還を静かに祈る。最愛の娘も60歳を過ぎた。健康を案じつつ、「必ず帰ってこられると信じている。倒れないでがんばって」とメッセージを送った。
(内田優作)