群馬県の鳥獣被害対策支援センターは、クマの餌となるドングリ(堅果類(けんかるい))の実り具合を調査し、今年は「不作」と発表した。ドングリの実りが少ない年は、クマが餌を求めて人里に出没する可能性が高まることから、県は秋以降のクマとの遭遇に注意するよう呼びかけている。【増田勝彦】
同センターは毎年9月上旬から中旬にかけて、県北部の利根沼田地域にある約630本の調査木を対象に、ドングリの実り具合を目視で調べている。実り具合は「大豊作」から「無(結実がみられない)」までの7段階で判定する。今年は、ブナとミズキが上から3段階目の「並作」、ミズナラ、コナラ、クリが4段階目の「不作」となり、5樹種の合計で「不作」と判定された。
クマとの遭遇は突発的に起こることが多いことから、県は注意を促すために「クマ出没マップ」を作成し、ウェブで公開。万一遭遇したときは、クマを刺激して攻撃を招く恐れがあるため、走って逃げたり、大声を出したりしないようにする。クマとの距離が近い場合、クマから目を離さずにゆっくり後退、突進に備えてクマとの間に障害物(立ち木など)を挟むようにするよう呼びかけている。
県によると今年、すでにクマによる2件の人身被害が発生している。6月には桐生市梅田町で登山中の男性がクマに襲われ、顔と腕を負傷。8月には、みどり市東町で渓流釣りをしていた男性が頭部と左腕をけがした。