多くの米軍基地を抱える沖縄県で、またも米兵の関与が疑われる重大事件が起きた。那覇市のホテルで女性を殺害して財布などを奪ったとして、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)所属の米海兵隊上等兵、デビン・バラード容疑者(20)が強盗殺人容疑で逮捕された4日、県民に衝撃が広がり、怒りの声が上がった。
現場は、沖縄県庁から北西に約1キロのホテルや飲食店が並ぶエリア。県警が周辺の防犯カメラ映像などを調べると、3日未明、被害者の女性(39)(那覇市)と一緒にホテルに入った人物が、女性のリュックサックなどを持って立ち去っていた。この人物は外国人風でスキンヘッド、黒色のタンクトップ姿で両腕に特徴的なタトゥーがあった。
県警の捜査員が3日深夜、現場から約20キロ離れた沖縄市の歓楽街の通りを歩くバラード容疑者を発見し、4日未明に緊急逮捕した。服装は防犯カメラ映像とは違ったが、捜査員がタトゥーに反応したという。
通りは、英語表記の看板を掲げるバーなどが連なり、週末は多くの米軍関係者でにぎわう。通り沿いの店舗関係者の男性(50歳代)によると、普天間飛行場所属の海兵隊員らも訪れるといい、「酒に酔った米兵らによるトラブルは多い。事件の容疑者が近くにいたと思うと恐ろしい」と声を震わせた。
「家族を亡くし、悲しみにくれています。特に両親は、憔悴(しょうすい)しております」。被害者の兄は県警を通じてコメントを出した。
近所の女性(32)は「最近、米兵による事件が相次いでいた。身近な人が巻き込まれるなんて……」と眉をひそめた。