人口375万人の大都市の行く末が心配だ。
18日投開票の横浜市長選の結果は、自民党神奈川県連や公明党横浜市議団などが推薦・支持した弁護士の原沢敦美氏(59)が初当選。投票締め切り直後に当確が出る“ゼロ打ち”の圧勝で、パワハラ辞任の前職・山中竹春氏(54)は遠く及ばなかった。
原沢氏は地元経済界の一部と自民市連に担ぎあげられ、立候補。航空整備士や大企業の社外取締役、予備自衛官など多彩な経歴を誇るが、政治の表舞台は初めて。
■街頭演説では政策語らず
選挙期間中は本人がマイクを握って政策を話す時間が極端に短く、素人っぷりが露呈した。その評価を気にしてか、当選直後に原沢氏は「政治経験がないことは悪いことではなく、市民目線で考えられる。横浜の未来を皆さまとつくっていく」とあいさつした。
選挙の争点の一つは、山中市政の継続性だ。選挙戦最終日の17日、JR関内駅前での街頭演説で山中氏は「反省すべき言動は反省し、市民目線の市政を継続したい」と強調。一貫してパワハラ問題への「反省」をアピールしたが、市民の理解は得られなかった。
とはいえ、原沢氏も最後まで頼りないの一言。同日のJR桜木町駅前の街頭演説には、片山財務相が応援に駆けつける中、原沢氏は「10年後、20年後、30年後を見据え、横浜の未来を着実に進めてまいりましょう」と意気込むも、やはり政策を語る時間は短く、具体性は乏しい。演説時間の半分は、「喉が潰れて声が出せなくなった」など選挙中のエピソードに割かれた。
与野党相乗りの組織戦で勝利した原沢氏は、典型的な「軽い神輿」。自民党や地元経済界が扱いやすい人物に過ぎないのではないか。
「前職の山中さんにはまだ、子ども医療費や出産費用ゼロなど国のできない政策を実現し、実務能力に一定の評価があった。4兆円規模の莫大な予算を扱う横浜市政の職務を、原沢さんが担えるのか。不安は拭えません」(横浜市政に詳しい関係者)
一難去ってまた一難となるのか。
◇ ◇ ◇
大阪府の吉村洋文知事(51)は自身の事報酬を「手取り70万円」と明かした。それでは、全国の市区町村長の報酬はどうなっているのか。関連記事【もっと読む】『吉村洋文・大阪府知事は「月の手取り70万円」と明かす…47都道府県知事や市区町村長の報酬はどうなってる?』で詳しく報じている。