“福岡県議会のドン”と呼ばれた蔵内勇夫前議長。およそ2か月半ぶりとなる公の場で、県議会の一連の問題について、会見で何を語ったのでしょうか。
5日午前11時前、福岡市内のホテルに姿を見せた蔵内勇夫氏。公の場で話すのは、8月に議員辞職して以来、およそ2か月半ぶりです。
■福岡県議会 前議長・蔵内勇夫氏
「40年以上にわたり県会議員として活動してきたので、議員を離れて2か月以上がたった今でも、県議会のことを思うと様々な思い出がよみがえってきます。あの時、私が身を引くことが県議会の再出発のために必要だったという思いは、変わっておりません。私が議長・県議会議員を辞職したことは、金銭問題とは一切関係ありません。」
県議会の一連の金銭授受疑惑をめぐっては、これまで5人が実名で、蔵内氏にゴルフ代の負担やお車代などとして現金を渡したと証言していました。
■蔵内氏
「初めに金銭授受疑惑ではありますが、これまで何度も申し上げましたが、私自身については指摘されている金銭授受については、そのような事実はございません。私は議会人事に関して金銭を受け取ったことはありませんし、いわゆるお車代であれ、いかなる名目であれ、社会的な儀礼を超えた政治倫理に反する現金を受け取ったことはありません。ゴルフの飲食については、議会関係に限らず、これまで数多くの会に参加してまいりました。その一つ一つについて、誰が会計をし、私がいくら負担したかまでの細かく覚えているわけではありません。しかし私自身は、いつもそれぞれが負担する、いわゆる割り勘の認識で参加しておりますので、その場ではなくとも後で支払っており、誰かに負担を求めることはありません。」
蔵内氏が議員辞職したあとの10月には、副議長経験者の新村雅彦元県議が「料亭で500万円を封筒に入れ蔵内氏に手渡した」と証言しています。
■蔵内氏
「私に500万円ねえ。こうやって紙袋で渡したと。とても信じられない話なんですけども。彼の証言は当時、所属をしていた政党の金、自身の金にまつわる話と関連しているのかもしれませんが、私を含めて自民党県議団には無関係な話です。弁護士とも相談していますが、彼の県議時代の行いなどもあり、証言に信ぴょう性はないと思っています。」
Q.現金500万円を渡したと証言されています。受け取りは一切ないと蔵内氏は言っていますが、新村氏の証言を覆すような客観的事実、もしくは自身のスケジュールなど、証明できますか?
「残念ながら、今精査しているところなのですが、15年前ですからなかなか出てこないんですね。お互い意見が対立しているわけですから、そこを第三者委員会、百条委員会で検証していただくことだろうと思います。」
Q.ねつ造する動機や理由を、あるかないかで答えてください。
「ございます。ただ、あの会見を後から見せてもらいましたが、私の表情、表現、動作。あれだけ克明に覚えていたのは、すごいなと思いました。」
Q.主張が真っ向から対立しているので、ストレートに伺います。新村氏がウソをついているのか、蔵内氏がウソをついているのか、どちらですか?
「私はウソをついておりません。」
Q.新村氏がウソをついていると?
「それは、ご自身の判断で。私がウソをついていないということは、そうでしょう。」
Q.(新村氏が)ウソをついていることは断言できない。でも私はウソをついていない。これは論理的に破綻していますよ?
「そんなことはないと思いますよ。」
Q.その矛盾を合理的に説明してください。
「それは第三者委員会で報告しましょう。金を払ったという人は、たくさんおられる。金をもらったという証言はございません。これは第三者委員会で、しっかりと検証してもらわないといけないと思います。」
会見では、自身が旗振り役を務めたワンヘルスについても語りました。
過去5年間で4300億円を超える関連事業費が投じられたワンヘルス政策の進め方について問われると。
■蔵内氏
「反省しております。あまりにもね、ワンヘルスを私しか分かっていなかった。もう少し説明をね、皆さんに対してしっかりやるべきだったなと、そういう思いはございます。」
その一方で、ワンヘルスを象徴するモニュメントについては。
■蔵内氏
「カーボンスチールを使った芸術品は、世界で初めてだと聞いています。それなりのインパクトもあると聞いています。」
県民の批判をよそに満足げな様子で語りました。
ハワイやパリなどの高額な海外視察についても、記者から質問が相次ぎましたが。
■蔵内氏
「例えばハワイって、我々から指定したことは一度もございません。どの部屋に泊まりたいと言ったこともございません。議会事務局は慣例でここ、あるいは安全のためにここと言っておりましたが、私としてはもっとリーズナブルなところが出てこなかったのかと。そういった配慮がね、足りなかったと思っています。目の前に行って話し、仕事をやって成功させなきゃいかん。ですから、すべてそれは事務方にお任せし、信頼してますから。」
宿泊先などの選定はあくまで事務方によるものだと主張しました。そして。
■蔵内氏
「率直な意見を僕に述べることができなくなっていたということには、早く気づくべきだったと反省しています。」
蔵内氏は最後に、今後会見をする予定はないとした上で。
■蔵内氏
「本当に40年間、ありがとうございました。」
記者が「説明責任を果たしたと言えるのか」と問う中、無言で笑みを浮かべ、会場をあとにしました。
※FBS福岡放送めんたいワイド2026年11月5日午後3時50分ごろ放送