名大病院が医療ミス認め陳謝 肺がん診断13カ月放置、50代女性死亡

名古屋大病院(名古屋市昭和区)は15日、コンピューター断層撮影(CT)検査で肺がんの疑いと診断していたにもかかわらず、担当医らが診断報告書の確認を13カ月怠り、患者の50代女性が死亡する医療ミスがあったと発表した。同病院では2010年度以降、同様のミスが相次いでおり、今回が4件目。
同病院によると、女性は14年5月、背中と腰の痛みで救急外来を受診した。胸腹部のCT検査で救急外来の医師は尿路結石と判断したが、4日後に放射線科医が画像を確認したところ、肺に腫瘍を疑う陰影があり、3カ月後の再検査を勧める報告書を作成した。しかし、救急外来担当医らは報告書の存在に気付かずにそのまま放置したという。15年3月に他の病院で健康診断を受けた女性が精密検査が必要とされたため、同6月に名古屋大病院呼吸器内科を受診して問題が発覚した。女性は検査で、進行した肺がんと診断され、18年5月に死亡した。
医師らは救急外来の患者にも一般患者同様に放射線科医が報告書を作成していることを認識していなかったという。同病院の小寺泰弘病院長は記者会見で「同様の事例が重なり、おわびするしかない」と陳謝した。同様のミスが相次いでいるのを受け同病院は15年6月に再発防止策を構築。検査を発注した医師がパソコン上で報告書を一定期間に読まないと通知されるシステムを導入している。【細川貴代】