東日本に記録的な大雨をもたらした台風19号の死者は、宮城県と福島県で16日に新たに3人が確認され、78人となった。河川の氾濫などによる市街地などの浸水はほぼ解消したが、水が引いた場所に大量の泥やがれきが残り、住民の生活再建にはほど遠い状況となっている。
福島県いわき市では16日、行方不明だった女性(97)の遺体が、自宅近くを流れる夏井川の下流約850メートルで発見された。福島県の死者は計28人となった。また、宮城県丸森町でも新たに2人の死者が確認された。
決壊が確認された堤防は、福島県の阿武隈川や長野県の千曲川など7県の59河川、計90か所に増えた。川の氾濫も国管理の24河川、16都県管理の229河川で発生していた。土砂災害は、16日午後6時時点で19都県の計211件に上っている。
国土交通省によると、河川の堤防決壊や氾濫で浸水した面積は少なくとも2万3000ヘクタール(東京ドーム約5000個分)に上る。
政府の非常災害対策本部によると、13都県で164の避難所が設けられ、4252人が身を寄せている。16日の被災地は冷え込みが厳しく、毛布にくるまって寒さをしのぐ姿もみられた。
被災地では停電や断水が続き、ライフラインの復旧のメドは立たない。
水道管の破損などにより、13都県の11万5812戸以上が断水。関東・東北地方の一部では停電が続いている。鉄道も7事業者19路線で運転見合わせの区間があり、北陸新幹線は、東京―金沢間の直通運転再開に1~2週間を要する見込みだという。
一方、福島、宮城を中心に8都県の計105校が16日は休校。学校施設の被害は23都府県1371校で確認されている。
関東や東北では18~19日に大雨となる恐れがあり、気象庁は、土砂災害や河川の氾濫に警戒するよう呼びかけている。