台風19号による記録的な豪雨は深刻な被害をもたらしたが、引き続き警戒が必要だ。気象庁は18日から19日にかけて、東北や東日本で大雨になる可能性があり、被災地で新たな洪水や土砂災害の危険性が高まるとしている。豪雨で地盤が緩むなか、専門家は「少量の雨でも地すべりなどの危険がある」と指摘する。
立命館大学環太平洋文明研究センター教授の高橋学氏は、台風19号で大雨が降った土地について、「地層に水分を吸って緩んでいるうえ、堤防が破れた場所は排水よりも流入する水が多い状態が続いている。内陸盆地を河川が貫いて流れている場所などは気をつけた方がいい」と指摘する。
被災を免れた地域でも注意を要するという。
高橋氏は「関東から東北にかけて山が南北に連なっているが、雨は東側斜面に降ることが多いので、地すべりに注意すべきだ。千葉や東京の山手地域、埼玉の大宮台地など火山灰が積もった関東ローム層や、第三紀層地帯なども危険だ」と指摘する。
「第三紀層地帯」は中部地方などに多く、地すべりの多発地帯とされる。2004年の新潟中越地震で被害の大きかった山古志村も同様の地形だったという。
「大雨の予報が出た場合、明るいうちに避難した方がいい」と高橋氏。必ずしもハザードマップなどで指定された避難場所が安全だとはかぎらないという。
高橋氏は「学校や病院、介護施設などは地盤が弱い地域に建っているケースも少なくない。毛布や水、食料などの備品が1階に置いてある場合は上階へ移動させた方がいい。逃げる際も遠くの避難場所より、近所の2階建てや3階建て以上の建物の方がいい場合もある」と指摘した。