水産庁が北朝鮮漁船衝突時の映像を公開 「当たる当たる」と叫ぶ中「ドーン」

水産庁は18日、石川県・能登半島沖の日本の排他的経済水域(EEZ)内で今月7日、同庁の漁業取り締まり船「おおくに」(約1300トン、全長約80メートル)と北朝鮮の漁船が衝突した事故について、衝突時に撮影した映像を公開した。
動画は約4時間の映像を、ほぼ事故前後の約13分間に編集した。漁業取り締まり船が北朝鮮の漁船を発見して退去警告し、放水も行った。その後、漁船が左に大きく旋回し、取り締まり船に接近。取り締まり船の乗組員が「当たる当たる」と大きな声で叫ぶ中、「ドーン」という鈍い衝突音とともに取り締まり船の船首に漁船が衝突した。放水から衝突までは約5分間だった。
その後、北朝鮮の国旗のようなものが描かれた漁船は取り締まり船から離れ、大きく左に傾いた後、徐々に水面下に沈んだ。海に投げ出された漁船の乗組員は、取り締まり船が提供した救命いかだなどで救出された。漁船の乗組員は北朝鮮籍とみられる別の漁船に移り現場から離れた。
水産庁の神谷崇資源管理部長は18日記者会見し「映像は通常非公表だが、国民への理解促進と公益性の観点から公表した」と説明した。現場はイカなどの好漁場として知られる「大和(やまと)堆(たい)」付近。取り締まり船に大きな損傷はなく日本側にけが人はなかった。【神崎修一、中津川甫】