皇位継承に伴う儀式「即位礼正殿(そくいれいせいでん)の儀」に臨まれる天皇、皇后両陛下をモチーフにした雛(ひな)人形が22日の1日だけ、滋賀県東近江市五個荘金堂町の近江商人屋敷「中江準五郎邸」で無料公開される。
地元で工房を構える著名人形師の東之湖(とうこ)さんが過去の資料を参考にして制作した。天皇陛下の雛は、重要な儀式の際に陛下が着用する「黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)」という束帯衣装で、特別な色、文様、織物となっている。実際には絹地だが、今回の原料は地元産の麻布「近江上布」を使用した。皇后さまの雛は十二ひとえ姿となっている。
同邸は通常、入館料が必要だが、東近江市は慶祝事業として、他の近江商人屋敷3館、近江商人博物館、東近江大凧(おおだこ)会館と共に無料開放する。中江準五郎邸の開館時間は午前9時半~午後4時半。大凧会館では、両陛下の「結婚の儀」(1993年6月9日)の際に揚げた20畳敷大凧(縦5・8メートル、横5・5メートル)も展示している。11月10日まで。【蓮見新也】