即位の礼へ、万全態勢=安倍首相も手順確認―皇居

22日に行われる天皇陛下の即位の礼に向け、皇居では21日、儀式の舞台となる宮殿の清掃など最後の準備が行われた。安倍晋三首相も朝に皇居を訪れ、儀式の手順を確認。天皇、皇后両陛下は翌日に備え、お住まいの赤坂御所で側近と打ち合わせを重ねるなどして過ごされた。
宮内庁は即位礼正殿の儀で両陛下が上る「高御座」と「御帳台」の搬送や設営をはじめ、22日の儀式のため1年以上前から作業を進めてきた。西村泰彦次長は21日の定例会見で「準備は滞りなく進んでいる。あとは本番で式次第通りに式典を執り行えるよう全力を挙げたい」と話した。
宮殿では今月15日、「習礼(しゅらい)」と呼ばれる正殿の儀のリハーサルが松の間で行われ、両陛下も本番と同じ装束姿で出席。天皇陛下は何度も側近に所作を確認しながら、実際に高御座にも上って手順を入念に確かめたという。19日には、山本信一郎宮内庁長官らが出席した「総合リハーサル」も行われた。
宮内庁にとって一番の懸案事項は当日の天候。儀式の際は宮殿の中庭に「旛(ばん)」というのぼり旗26本を掲げ、装束姿の宮内庁職員ら78人が太刀や弓などを手に並ぶ予定だが、装束や旛は風雨に弱い。天気予報では雨が降る可能性が高いとされており、雨天の場合は職員の人数や立ち位置を変更するほか、旛を設置しないことも検討されている。