台風20号から変わった温帯低気圧の影響で、22日は東日本の太平洋側を中心に大雨となった。気象庁は大雨の峠は越えたとみているが、23日も関東甲信地方と東北地方の太平洋側で雨が降るところがあると予測。台風19号で河川の堤防が損壊した地域では洪水の危険が高まる恐れがあるとして注意を呼び掛けている。
台風19号で大きな被害の出た宮城県丸森町では、22日未明から雨が降り昼すぎには強くなった。同町ではボランティアの受け入れを停止し、同町坂下の行方不明者の捜索は安全を考慮して午後1時に打ち切られた。
町内を流れる川近くの道の補修作業をしていた同県角田市の建設会社社員、小丸秀敏さん(65)は「近くの川が増水し、風も強くなったため、10人いる作業員の安全を考えて、昼ごろに中断した」と不安げに話していた。
雨のため、長野県内のボランティアセンターでも災害ボランティアの受け入れを中止した。午前中は大雨の中、住民が自宅の片付け作業に追われた。千曲川の堤防が決壊して被害を受けた長野市穂保では、仮堤防の工事が終了している。しかし、決壊地点近くの住宅街の用水路は水があふれそうになり、農機具を高台に移動する人たちの姿もあった。
午前中に降った雨の影響で千曲川は水位が上昇し、下流で合流する浅川は、逆流を防ぐため午後3時15分に水門を閉鎖した。長野市は千曲川沿いの地域の住民に対し、改めて避難を呼び掛けた。
気象庁によると、22日午後4時現在の24時間降水量の最大値は、和歌山県那智勝浦町で182・5ミリ▽長野県阿智村で79・5ミリ▽相模原市緑区で74ミリ――など。東京都三宅村では22日午前5時ごろまでの1時間に89・5ミリを観測し、10月の観測史上最大値を更新した。
また、新たに発生した非常に強い台風21号は22日午後9時現在、マリアナ諸島を時速約20キロで北北西へ進んでいる。中心の気圧は935ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は50メートル、最大瞬間風速は70メートル。【島袋太輔、寺田剛、高田奈実、川上珠実】