ベトナム人124人に不法就労あっせんで逮捕 「母国に借金あった」

技能実習生として入国したベトナム人の不法就労を仲介したなどとして兵庫県警は21日、ベトナム国籍のフイン・ホア・ナム容疑者(26)=神戸市中央区=を出入国管理法違反(不法就労あっせんなど)で逮捕し、捜査を終えたと発表した。「母国に借金があり、この方法しかなかった」と容疑を認めているという。県警はフイン容疑者がベトナム人124人を不法にあっせんし、仲介料として約170万円を受け取ったとみている。
逮捕容疑は2018年5月、資格外活動の許可を得ていないベトナム人2人を同県西宮市の人材派遣会社に登録させたなどとしている。
県警外事課によると、知人の男2人が就労のあっせんや偽造の在留カード提供をソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で呼び掛け、手数料として8万~16万円を徴収。フイン容疑者は男らから、あっせんした1人につき2万円の報酬を得たという。
不法就労した124人のうち、県警が不法滞在などの疑いで16人を逮捕、48人の身柄を大阪出入国在留管理局に引き渡した。順次、強制送還される見込み。【藤顕一郎】