宮城・丸森町も再び大雨「台風の記憶消えず、家にいるのが怖い」

台風19号のほかの被災地にも大雨が降った。
9人が死亡した福島県いわき市では25日午後7時前までに全域に避難指示が出された。市内を流れる夏井川や宮川などが氾濫。JR常磐線は福島、茨城県内の区間で運転を見合わせた。福島県南相馬市も市内全域に避難指示を出した。
10人が死亡、1人が行方不明となっている宮城県丸森町では午後3時半、全5098世帯に避難指示が出され、23日に再開した小中学校全9校も午後の授業を中止。台風19号で自宅が床上浸水した女性会社員(51)は「2階で家族と震えて過ごした台風の夜の記憶が消えず、家にいるのが怖かった」と避難所の体育館に身を寄せた。
千曲川の堤防が決壊した長野市も25日、前夜から続く雨の影響で、浸水した住宅の清掃などを手伝うボランティア活動が取りやめに。決壊現場近くに住む男性(83)は朝から妻(81)と2人で自宅を片づけた。だが、雨を含んだ泥は重く、スコップで少しずつかき出すのが精いっぱい。週末の度に降る雨で作業がはかどらず、家の中にはぬれた畳や家具が残ったままだ。「若い人が来てくれれば助かるのだが」と嘆いた。
神奈川県西部の相模原市緑区では、さらなる土砂災害の恐れがあるとして、ピーク時で約2万3000世帯に避難勧告が出され、130人余りが避難した。