写真界盛り上げる起爆剤に=文化勲章の写真家・田沼武能さん

写真家として70年、世界の子どもたちの素顔や東京下町の風景、文化人の肖像などを丹念に記録してきた田沼武能さん(90)は、文化勲章の受章決定に「写真界では初めてのようで、びっくり。この世界を盛り上げる起爆剤になるとうれしい」と喜ぶ。
東京・浅草に生まれ、東京写真工業専門学校を卒業後、木村伊兵衛に師事。売れっ子として多忙を極める中、「自分の写真を撮れ」という師の戒めが大きかったという。「頼まれ仕事ばかりでは駄目だと思った」と振り返る。
ライフワークにしたのが「世界の子どもを撮る」。国連児童基金(ユニセフ)親善大使の黒柳徹子さんの各国訪問にも同行して35年。「子どもは社会の鏡。表情や姿を通し、地域性や時代性を記録できる」。90歳にして「好奇心は衰えない」。現役は続きそうだ。