群馬・沼田古書店強盗殺人 会社員逮捕に住民ら驚きの声 計画的な犯行 勤務状況も把握か

群馬県沼田市の古書店で男性店員を刃物で刺して殺害し、現金やゲーム機などを奪ったとして、強盗殺人などの疑いで逮捕された同県みなかみ町月夜野の金属加工会社員、高橋茂喜容疑者(28)。数年前から客として利用していた店を狙い、奪ったゲーム機を売却するなど犯行の手口からは計画性がうかがえる。自宅近所の住民は、おとなしく真面目な青年と思っていただけに驚きを隠さない。同県警沼田署捜査本部は30日、高橋容疑者を送検した。
閑静な住宅街の一角にある高橋容疑者の自宅前の通りには30日、規制線が張られ、警察官が見張るなど物々しい雰囲気に包まれた。
近くで飲食店を営む女性は高橋容疑者について、「道で会ってあいさつすると、きちんとあいさつするおとなしい男の子だった」と語った。複数の住民によると、高橋容疑者は地域の清掃活動にもよく参加していたという。
高橋容疑者は14日夜、沼田市高橋場町の古書店内に侵入し、刃物で店員の斎藤康盛さん(59)さんの胸や首を複数回突き刺すなどして殺害した上、レジから現金約4万円や商品のゲーム機など9点(販売価格計約18万8千円)を奪った疑いが持たれている。
捜査本部によると、斎藤さんは14日午後7~9時に1人で勤務。高橋容疑者は店員用出入り口から侵入し、オートバイで逃走したとみられる。
高橋容疑者は客として、数年前から店を複数回利用していたといい、店員の勤務状況などを把握していた可能性もある。防犯カメラの映像を解析し、奪った商品を買い取った店を捜査するなどした結果、高橋容疑者が浮上したという。
司法解剖の結果、斎藤さんの死因は右胸を刺されたことによる外傷性ショックと判明。傷は心臓にまで達し、顔や首、両手にも刺し傷などがあった。
捜査本部は高橋容疑者の自宅など関係先を捜索し、犯行時の着衣を押収。金品目的とみて動機の解明を進める。