運転手に禁錮3年6月 8人死傷バス事故 神戸地裁判決

神戸市中央区のJR三ノ宮駅前で今年4月、市営バスが歩行者に突っ込み8人が死傷した事故で、自動車運転処罰法違反(過失致死傷)に問われたバス運転手、大野二巳雄(ふみお)被告(65)に対し、神戸地裁は30日、禁錮3年6月(求刑・禁錮5年)の判決を言い渡した。川上宏裁判長は「結果は重大で、職業運転手としての過失は相当に重い」と述べた。
判決などによると、大野被告は4月21日午後2時ごろ、神戸市中央区の県道で、ブレーキとアクセルを踏み間違えてバスを暴走させ、横断歩道を渡っていた20代の男女2人をはねて死亡させたほか、20~40代の男女4人に重軽傷を負わせた。死傷者8人のうち負傷した2人は被害届を出しておらず、6人について起訴されていた。
川上裁判長は「安全運転が期待される市営バスの事故が社会に与えた衝撃は大きい」と指摘した。判決後、大野被告の弁護人は「本人に控訴する意思はない」と話した。【望月靖祥、韓光勲】