住民再び孤立の危機=鉄道再開で鉄橋渡れず―仮設橋の完成延期・福島県矢祭町

台風19号の影響で外へつながる唯一の橋が流失し、住民23人が孤立状態となっている福島県矢祭町高地原地区で、今月中を予定していた仮設橋の完成が11月2日にずれ込む見通しとなった。住民は不通となっているJR水郡線の鉄橋を徒歩で渡って買い物などを済ませているが、JRは1日に運転を再開する計画で、地区は再び孤立の危機に立たされている。
町が建設している久慈川の仮設橋は、土手の部分も含め長さ約150メートル、幅約5メートル。当初は10月中に完成する予定だったが、台風21号などによる豪雨で川が増水したため建設が遅れ、11月2日に延期された。
住民が使っているJRの鉄橋は、線路脇の歩行スペースが狭く危険を伴う。それでも外部との「唯一の交通手段」となっているため、町は仮設橋ができるまでの11月1、2両日について、午前11時半~午後1時半は住民も使えるようJRと調整を進めている。
[時事通信社]