入試英語、抜本見直し=4技能測定、課題山積=民間試験見送りで・文科省

文部科学省は1日、来年4月からの実施を予定していた英語の民間資格・検定試験の導入見送りを発表した。2024年度を目標に、大学入試英語の新たな制度構築に向け抜本的な見直しを迫られる。改めて民間試験を活用するか、20年度からの大学入学共通テストの枠内で行うかなどは未定で、文科省は1年間かけて作業を進める。
「子どもたちに英語4技能を身に付けさせることは、これからのグローバル社会に必ず必要だ」。萩生田光一文科相は見送りを発表した1日の閣議後の記者会見で、英語の「読む・聞く・話す・書く」の能力を測ることの重要性は不変との立場を強調した。
4技能の測定に適した民間試験の活用は、文科相の諮問機関「中央教育審議会」が14年12月に答申。文科省は17年7月に民間試験の活用を盛り込んだ共通テストの実施方針を策定し、大学入試センターが実施団体を認定するなど準備を進めてきた。
しかし、民間試験ごとに試験会場や受験料、難易度などが違うことに加え、離島やへき地に住む受験生は交通費や宿泊費など経済的な負担が大きい点など、不平等の可能性は当初から指摘されていた。文科省は、経済的な支援措置を講じるなどしたが、萩生田文科相の「身の丈」発言などをきっかけに、こうした問題点が急浮上。現行制度での実施による混乱は不可避との判断に傾いた。