小池氏ニンマリ? 五輪マラソン札幌移転は「都知事再選」に有利

小池都知事の抵抗もむなしく、結局、東京五輪のマラソンは、札幌で行われることが1日、決まった。一貫して東京開催を求めてきた小池知事は、決着後も「東京での開催がベストとの判断は変わっていない」「都としては同意できないが、IOC(国際オリンピック委員会)の決定を妨げることはしない。合意なき決定だ」と不満を口にしていた。

「小池さんは巨大権力のIOCにはね返された格好です。札幌での開催が決まった後も終始不機嫌のまま、『さらに戦うことも検討したが法的に勝てる可能性は小さい。裁判費用もかさむため、その選択をするのは賢明ではないと判断した』と、シブシブ札幌開催を受け入れたと会見で語っています」(都庁関係者)

しかし、小池知事は内心、ニンマリしているのではないか、と言う声が上がっている。シナリオ通りの結果になったとみられているからだ。

「小池さんにとって最悪のシナリオは、札幌移転によって生じる費用を負担させられることと、マラソンと競歩だけでなく他の競技まで東京から移転されることでした。実際、馬術やトライアスロンなども移転すべきだという意見は根強かった。しかし、都が札幌開催の費用を負担することも、他の競技が移転されることもないとIOCと合意した。小池さんはホッとしているはずです。とくに小池さんは、札幌移転の費用を負担することは避けたかったはずです。都議会の了承を得るために、天敵である都議会自民党に頭を下げなくてはなりませんからね」(都政関係者)

当初からシナリオ通りにコトが進んでいたからか、小池知事は、4者協議で札幌移転が最終決定した前夜(10月31日)、都内のホテルで開かれた宴会にIOCのコーツ調整委員長と一緒に出席し、ラグビー日本代表の応援歌「ビクトリーロード」の合唱までしたという。

小池知事の頭にあるのは、来年夏の都知事選だ。政治ジャーナリストの角谷浩一氏はこう言う。

「小池さんにとって最優先事項は、アスリートファーストでもなく、五輪成功でもなく、どうやって都知事に再選されるか、その一点でしょう。その点、今回の一連の騒動が都知事選に有利に働くのは間違いない。ここ最近、小池さんはあまり出番がなかったのに、メディアに頻繁に取り上げられ、しかも都民の代表としてスジを通し、孤軍奮闘しているように映った。新たな費用負担も阻止できた。小池さんへの同情論も集まっています。恐らくこの2週間、小池さんは都知事選を考えながら動いたはずです。二言目には『都民の代表として』という単語を連発していました」

マラソンの札幌移転は、小池知事にいいように利用されたのか。