北海道釧路市の市街地でエゾシカの出没情報が昨年相次いだことを受け、道は今秋から、市内中心部で囲いわなを使用した捕獲に乗り出した。捕獲目標は来年2月までに60頭とし、業者が引き取って食肉に加工する。
市によると、昨年度は市街地でエゾシカの目撃情報が、従来の20件前後から57件と急増。昨年行った定点観測でも多くの群れが確認され、家庭菜園の被害などが相次いだ。市街地では猟銃が使えないため、囲いわなを設置することになった。
設置場所は、住宅地や商業施設から近い春採湖のほとりにある市有地。生息地と市街地を結ぶエゾシカの通り道とみられ、鉄パイプと合板で囲いわな(全周約29メートル、高さ約2・7メートル)を作った。
餌を置いた内部にエゾシカをおびき寄せ、24時間態勢で監視する指定業者が遠隔操作で出口を閉じて封じ込める作戦。先月28日から設置を始めた釧路総合振興局環境生活課の吉沢一利・自然環境係長は「捕獲だけでなく、(わなで通り道を塞ぐことで)エゾシカを狩猟できる区域に封じ込めるのも狙い」としている。【平山公崇】