自動運転バス実験開始 全国初5カ月間の長期実証、千葉・柏

東大や千葉県柏市などでつくる「柏ITS推進協議会」(会長・須田義大・東大生産技術研究所教授)は1日、公道を使った自動運転バスの営業運行の実証実験を始めた。5カ月間の長期にわたる実証実験は全国初という。運行時の課題を洗い出し、将来的に運転手がいない無人バスの運行を見据えており、「運転手不足の解決策にもつながる」と期待されている。【橋本利昭】
「自動運転は高齢ドライバー問題や(バスの)ドライバー不足など社会的課題解消のツールとして、社会から認識されている。技術開発、乗客の安全性など幅広い視点からの検討が必要だ」。須田会長は柏市柏の葉5の東大柏キャンパスであった出発式で、実証実験の意義を強調した。
実験で使用するバスは17人乗りの事業用車両バス(緑ナンバー)で、市販の車と同様に車両前方にカメラとミリ波レーダーを取り付け、障害物を認知する自動運転システムを搭載している。運行は、つくばエクスプレス(TX)柏の葉キャンパス駅から東大柏キャンパスまでの約2・6キロ区間で、平日の午前11時から午後3時まで4往復する。発車時は手動で走行するが、ルート途中でバスを道路左側に一端停止させて自動運転に切り替え、交差点1カ所を含む約1・2キロ区間を時速約40キロで自動走行する。
自動運転の研修を受けた地元のバス会社「東武バスイースト」(本社・柏市)のドライバー7人が交替で乗務する。自動運転に切り替えると、加速やブレーキ、車線変更、ウインカーの点滅などが自動で行われ、運転手はハンドルに軽く手を触れるだけ。ただ、何かあった場合はすぐに手動に切り替えて運転できる。
主に柏キャンパスに通う学生が利用することになるが、大学を訪問する人なら誰でも無料で乗車できる。来年3月末までの実証実験期間を経て、走行性や安全性を評価し、新たな自動運転車両の開発などにもつなげていく方針だ。同協議会は「市民の足となるよう目指したい」としている。