首から上が水面に出る首浮輪を付けた生後11カ月の次女を浴槽に放置して死なせたとして、重過失致死罪に問われた父親の津村隆志(たかゆき)被告(33)に対し、さいたま地裁は8日、禁錮1年8月(求刑・禁錮2年)、母親のかすみ被告(36)に同1年4月(同・禁錮1年6月)の実刑判決を言い渡した。伊藤吾朗裁判官は「のどの渇きを訴えられない子どもを1時間半以上入浴させることは常軌を逸している」と述べた。
判決などによると、2人は2017年1月28日、埼玉県戸田市の当時の自宅マンション浴室で、首浮輪を付けた次女を湯を張った浴槽に浮かべ、水分を与えず約1時間半にわたり入浴させ続けて脱水症状に陥らせ、翌29日に低酸素脳症で死なせた。首浮輪が外れて浴槽内に浮いている次女を隆志被告が発見し119番していた。
判決は、次女が死亡する約3カ月前から隆志被告が首浮輪を使って次女を入浴させていたと指摘。「育児をしており、一方的に虐待して起こった事件ではない」として執行猶予付きの判決を求めた隆志被告の主張については「体形が気に入らないという理不尽な理由からうとましく思い、(首浮輪で長時間の)入浴を繰り返した。育児の名に値しない虐待だ」と退けた。
また、首浮輪を付けた入浴に「強く反対していた」というかすみ被告の主張も「最終的に入浴を容認し、水を与えるなどの措置をしなかった」と退け、隆志被告との共謀を認定した。【中川友希、平本絢子】