孫揺さぶり死亡で上告断念、無罪確定へ 大阪高検「適法な理由見いだせない」

生後2カ月の孫娘を揺さぶって死亡させたとして、傷害致死罪に問われた山内泰子被告(69)を無罪とした大阪高裁判決(10月25日)について、大阪高検は上告を断念した。8日が上告期限で、山内さんの無罪が確定する。
乳幼児を激しく揺さぶって頭部にけがをさせる「乳幼児揺さぶられ症候群(SBS)」が原因かが争点。裁判員裁判の1審・大阪地裁判決(2017年)は懲役5年6月の実刑判決を出したが、高裁判決は、病死の可能性があるとして、逆転無罪を言い渡した。
上告断念を受け、弁護側は「山内さんと家族の悲しみは癒えない。同じような悲劇が起こらないことを願う」とのコメントを出した。大阪高検の畝本毅・次席検事は「判決内容を検討したが、適法な上告理由は見いだせなかった」とした。
山内さんは16年4月に大阪市内の娘宅で、孫娘の頭に強い衝撃を与えて同7月に死亡させたとして、逮捕・起訴されていた。
SBSを巡っては近年、無罪判決が相次いでおり、高裁判決は「SBS理論を単純に適用すると、事実誤認の恐れが生じかねない」と指摘していた。【戸上文恵】