野生チンパンジーの顔識別=AIで9割超正答―京大など

人工知能(AI)の深層学習(ディープラーニング)という手法を使い、野生のチンパンジーの録画映像から個体の顔を9割以上の正答率で識別することができたと、京都大などの研究グループが発表した。論文が5日、米科学誌「サイエンス・アドバンシズ」の電子版に掲載される。
京大は1976年から西アフリカ・ギニアで野生のチンパンジーを調査。小山の頂上の実験場にカメラ3台を設置して撮影しており、2000~13年の計約50時間分を英オックスフォード大がAIで解析した。
研究によると、AIは顔が映った画像を約1000万枚見つけ出して判断。同じ場面では時間の経過とともに正答できるようになり、23個体について92.5%で見分けられた。雌雄は96.2%を判別できたという。
[時事通信社]