台風19号の豪雨で千曲川の堤防が決壊するなど、大規模な浸水被害に遭った長野市では、今も約700人が避難所生活を続ける。12月に入ると寒さが本格化するため、市は今月30日をめどに避難所の閉鎖を予定しており、生活再建に向けた住宅の確保を急いでいる。
長野市内の住宅被害は1日現在で、全壊824、大規模半壊264、半壊1096など計約3600戸に上る。最大時約6000人いた避難者は、11日午前7時現在でなお14カ所に684人が残る。
市は避難者らに提供する住居が最低でも500戸は必要とみて、民間住宅を借り上げる「みなし仮設」や公営住宅の無償提供、仮設住宅の建設を進めている。ただ、避難所以外の親戚宅などで暮らす人や、被災後すぐに民間の賃貸住宅を借りた人もいて、住まいが必要な人の総数は把握できていない。
みなし仮設の入居受け付けは10月末から開始し、今月10日現在で156件の入居決定通知を出した。10月31日からは市内3カ所で仮設住宅100戸の工事に着手し、トレーラーハウス15戸も追加した。いずれも今月中に完成予定で、中旬には入居者の募集を始める。
避難者からは仮設住宅の寒さや、地域コミュニティーの崩壊を懸念する声も上がる。このため、壁や窓の断熱性を向上させ、出身地区ごとに棟を分けることも検討している。