宇宙航空研究開発機構(JAXA)は12日、探査機「はやぶさ2」が13日午前10時すぎ、地球帰還に向けて小惑星「りゅうぐう」を出発すると発表した。記者会見したJAXAの津田雄一プロジェクトマネジャーは「難しい環境だったが、りゅうぐうには技術的レベルを引き上げてもらった。感謝の念がある」と振り返った。
昨年6月27日にりゅうぐうに到着したはやぶさ2は、1年5カ月に及ぶ滞在期間中、2度の着陸・試料採取(タッチダウン)に成功したほか、小型探査ロボットの投下、衝突装置(インパクター)による人工クレーターの作成など数々の世界初となる成果を挙げた。
当初、昨年10月に1回目のタッチダウンを行う予定だったが、岩だらけで安全に降りられそうな平地がないことから着陸地点の選定が難航。津田さんは会見で「こんなに難しい環境だというのは想定外だったが、想定をはるかに超えた成果も得られた。大変うれしく、ありがたく思う」と笑顔を見せた。
JAXAによると、はやぶさ2は13日午前10時すぎ、化学エンジンを噴射し、秒速約10センチで離脱を開始。その後、約5日間はりゅうぐうにカメラを向けながら「お別れ観測」を行う。
19日から来月2日まで、滞在期間中使っていなかったイオンエンジンの試験運転を行い、異常がなければ本格運転へと移行。来年12月ごろの地球帰還を目指す。