出入国在留管理庁は12日、外国人技能実習生の失踪を防ぐ新たな対策を公表した。失踪者の多い実習先は、新規の受け入れを停止するなどとしている。
同庁によると、失踪原因が実習先にある場合に新規受け入れを停止する対策を年度内に始める予定だが、今回新たに、失踪原因が不明でも停止措置を講じるとした。失踪者が短期間に多数出ていたり、継続的に出ていたりするケースでの適用を想定し、実習先だけでなく、監理団体と海外の送り出し機関も対象とする。
この他、悪質ブローカー対策として外国政府との情報交換を強化し、失踪者を不法就労させた企業名の公表も検討する。森雅子法相は12日の閣議後記者会見で「対策を講じてきたが失踪数の減少に至っていない。さらに対策の充実を図り、減少に全力で取り組む」と述べた。
技能実習生は年々増えて42万人に達し、失踪者も増加傾向となっている。昨年は実習生全体の2・1%にあたる9052人の失踪が確認され、人数は5年前の2倍近くとなった。今年は6月末時点で4499人(前年同時期比256人増)に上る。
法務省のプロジェクトチームは今年3月、2017年1月~18年9月に入管当局が摘発した失踪者5218人のうち、少なくとも721人について、最低賃金違反など実習先による不正行為の疑いがあったなどとする報告書を公表。改善策として、失踪原因が実習先にある場合は一定期間の新規受け入れを停止する▽報酬は金額が確認できるよう口座に振り込む――などを挙げた。【村上尊一】