振り替え輸送・運転変更、通勤大混雑…京急脱線

京浜急行線の踏切(横浜市神奈川区)で大型トラックと衝突した快特列車が脱線した事故。一夜明けた6日も、始発から京急川崎―横浜駅間で上下線の運休が続き、他の区間では折り返し運転が行われたほか、JRなどへの振り替え輸送も実施された。横浜駅などは朝のラッシュ時、通勤・通学客らで大混雑した。
横浜駅では、遅延証明書を求める通勤客の声を受けて、京急電鉄は午前7時から急きょ、構内での配布を始め、乗客らの長い列ができた。
同社は5日夜に京急川崎―上大岡駅間としていた運行見合わせ区間を6日始発から、京急川崎―横浜駅間に短縮した。しかし、変更を知らない利用者もおり、横浜市金沢区の主婦(77)はバスで1時間以上かけて横浜駅に向かった。「昨日のうちに知らせてほしかった」と語った。上大岡駅から東京まで利用する同市港南区、会社員男性(56)も「聞いていた情報と違ったので驚いた。正確な情報がほしい」と足早に会社に向かった。
また、横浜駅より下り方面では通勤時間帯の運行本数が通常の3割程度に抑えられた。同市南区の会社員男性(47)は「少しでも早く通常ダイヤに戻ってほしい」と話した。
一方、事故があった現場では、警察の規制解除後の5日午後8時に復旧作業が始まり、6日午前までに、8両編成のうち脱線した2、3両目を含む計7両をレール上を移動させて神奈川新町駅の車庫に移した。損傷が激しい1両目は、クレーンでつり上げて撤去する予定という。また、全長約12メートル、高さ約3・8メートル、重さ13トンの大型トラックも解体しながら撤去を進めている。